おっさん世代から見たYoutuberがウケるカラクリ

おっさん世代から見たYoutuberがウケるカラクリ

若者にとって絶大な人気を誇るYoutuberという存在。
場合によってはテレビに出る芸能人より人気だったりします。

我々おっさん世代にとっては「何が良いのかわからない…」
という方も多いと思います。

そんな方々に対して、なぜ今Youtuberがウケているのか?
なぜYoutubeが魅力的なメディアになったのか?
これらを個人的に考察していきたいと思います。

なぜYoutubeという媒体か?ニコニコ動画との比較

約10年ほど前、Youtubeは存在していましたが、日本国内ではそこまで勢いはなく、
動画配信媒体と言えば、ニコニコ動画と言われている時代でした。

Youtubeは単なる動画が流れるもの、
ニコニコ動画はそこに文字が流れてコミュニケーションが取れる。

そういった差別化により、当時Youtubeの注目度は低い状態でした。

大きな転機は、ニコニコ動画が生放送配信を始めたころから。
編集され、作られた「動画」から、「人」が配信する生放送を行うことにより、
焦点が「動画」→「人」に移動していきました。

2011年~2014年頃、Youtube、ニコニコ動画ともにコンテンツの収益化が可能になっていきましたが、
ニコニコ動画で「人」に焦点が当たっていた生放送の収益化が始まったのは実に2017年のころ。
さすがに判断が遅すぎたと思います。

また、ニコニコ動画の方はプレミアム課金方式を取り、囲い込みを図ります。
ニコニコ動画はもともと「オタク」属性の強いコンテンツだったのですが、
そういった属性や、カテゴライズを嫌うごく一般的なユーザーは、
シンプルで王道の動画サービスとしてYoutubeを利用するようになります。
そんな中、グローバルで展開していたYoutubeの収益化、クリエイターの活躍が海外から浸透してきます。
そうして、元々はニコニコ動画で動画配信をしていた人も、徐々にYoutubeに流れていきました。

テレビからスマホへ、家族から個人へ

Youtubeの人気とスマホの普及は相関関係があります。
テレビと言えば、リビングにあって、家族みんなで見る。
もちろん各個人の部屋にもテレビがある家庭もあるかと思いますが、
家族みんなで見るテレビ番組も多くあったのではないでしょうか。
ところが、スマートフォンの普及により、
動画配信メディアは完全に個人のもの。

ニコニコ動画が公式スマホアプリの性能改善に手間取る中、
Googleに買収され、Androidのデフォルトアプリとして展開されたシンプルなYoutubeアプリは、
広い層で使われることになりました。

見たい人だけを見れる

Youtuberの地位を確固たるものにしたのはこの仕組みだと思います。
テレビ番組では、主役は「番組」になります。もちろんMCがいたり、
主演がいたりするのですが、あくまで焦点は「人」ではなく「番組」です。
一報、Youtubeの焦点は「人」や「チャンネル」です。
「この人が出ている番組はどれか…」と探すのではなく、
配信者のチャンネルを登録し、その人が作るものばかりを見る形です。
どちらかというとスカパーなどで特定のテーマについて放送する有料チャンネルを登録する形に近いです。

一時、テレビ番組を発端に「嫌なら見るな」という言葉が流行りましたが、
Youtubeはまさに見たいものだけを見るメディアであり、
おのずと視聴者個人の満足度が上がる仕組みになっていたのです。

収益化による好循環

Youtubeは収益化が比較的簡単で、10万人登録者クラスであれば、
一般的なサラリーマンぐらいの収益は確保できると言われています。
簡単に儲かるとどうなるかというと、次に動画の作成に投資できるということです。
発想力はお金では買えませんが、
お金があることによってやることの選択肢は大きく増えます。
もちろんモチベーションも上がります。
こういった好循環が今のYoutuberを支えています。

結局、Youtuberっておもいしろいの?

結論から言うと、面白いと感じるYoutuberがいるかもしれない。ということです。
Youtuberのジャンル、企画、形態は多岐に渡ります。
ひたすら旅をしていたり、サッカーの解説をしていたり、
芸人さんのような企画をしていたり、料理をしていたり、
おっさん世代でも好むジャンルはあるかもしれません。

一つ言えるのは、そういった企画を本人たちが本人のやりたいように編集、演出しているので、
世間に忖度している感じがしないということです。

昨今のテレビ業界は規制が厳しく、世間への忖度に加え、
視聴者分析、マーケティングが進み、どの局も同じような
均一的な番組がほとんどです。

そういったテレビに飽き飽きされている方は、
一度気になる動画をYoutubeで探してみてはいかかがでしょうか。

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